企業面接で必ず聞かれる可能性が高い質問のひとつ「志望理由」。
志望理由をアピールする際に「御社で成長したい」というワードを使っていませんか?
一見、ポジティブにみえますが、伝え方次第で、企業側にはネガティブに映ってしまう場合があり注意!
志望理由で「御社で成長したい」はNGなのか?
例えば、以下のような場合を想定して考えてみましょう。
- (A社)弊社に応募いただいた志望理由を教えてください。
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(Bくん)私は、お客様の声を聞くことを大事にして営業を5年間おこなってきました。直近では、全国の営業マン売上げ成績でTOP10入りをはたし、社内表彰をいただいたりと、結果にも繋がり充実しています。
ですが、今後のキャリアを考えた際、昨今の社会情勢の景気悪化に伴い、多くの中堅メーカーが軒並み売上げが下がっている状況であり、市場成長が高い業界で30代は挑戦していきたいです。
御社のような業界のパイオニアであり、牽引しながら成長する会社で、私自身も一緒に成長をしたいと思っておりまして、今回は応募させていただきました。
こちらは例なので、簡単に記載しましたが、読んでみてどうでしょうか?
気になる箇所はあると思いますが、一見ありそうな志望理由です。
企業側からみた感想
- お客様の声を聞くスタンスは、カスタマーサクセスに向いているかも
- 営業で結果を残している
- 28歳であれば、弊社の年齢層ともマッチしている
- 成長したい意欲はいいが、カスタマーサクセス経験者の即戦力がほしいな
- 有形商材から無形商材、メーカー業界からIT業界、職種も業界も変わるけど活躍してくれるかな
新卒採用であれば、基本的にポテンシャル採用ですが、中途採用は即戦力採用がほとんどです。
企業側がみたい本質的なポイントは「自社で活躍できるか?」です。

あなたは成長した後にどうなりたいのか
- (A社)弊社に応募いただいた志望理由を教えてください
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(Bくん)営業5年間を通して私が大事にしてきた「お客様の声を聞く」姿勢は、御社が掲げる「ユーザーファースト」の考えと同様でとても共感しています。また、業界と共に圧倒的に成長している点に魅力を感じました。
カスタマーサクセスは未経験ではありますが、お客様が困る課題に対して、事前に防ぐための仕組み作りや、御社のサービスを使いお客様が目指す状態を一緒に伴走する。というのは、私が大事にしてきた姿勢と営業での折衝経験が活かせると考えております。
中期的には、カスタマーサクセス内でのお客様の声から、新規サービスの提案などにも挑戦して売上げUPにも貢献したいです。中心的な存在になれるように、御社でさらにステップアップしたいと考えており、応募させていただきました。
いかがでしょうか。言い方次第で印象がだいぶ違うのがわかりますね。
自身が活躍できる理由を説明した上で、企業先で成長した後にどうなりたいのかを伝えよう。
細かいテクニックとして、成長というキーワードを「進化・ステップアップ・ひとまわり大きく・飛躍」など言い換えするのも、アピールする上で印象が若干変わってきますので、おすすめです。

企業は学校ではない
どの企業に行っても成長することはできます。具体的にどこを成長させたいのか、それをなぜ伸ばしたいのか、を整理するのが重要です。企業はあなたを成長させるために存在するわけではなく、学校ではありません。
企業は永続的に「社会に貢献しながら利益を生み出していくこと」が求められます。極端な言い方ですが「あなたを採用して利益があがりますか?」企業側はこれが知りたいのです。
成長意欲のアピールは大事ですが、成長はあくまでも利益を生み出すための過程であることを忘れずに。
- 企業側がみたい本質的なポイントは「自社で活躍できるか?」
- 成長のワードを「ステップアップ、ひとまわり大きく」など言い換えるのもあり
- 企業先で成長した後にどうなりたいのかを伝える
- 企業はあなたの成長を伸ばす学校ではない
- 成長はあくまでも過程に過ぎない